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zoom RSS 「パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本」

<<   作成日時 : 2009/01/08 23:52   >>

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 『パラダイス鎖国 忘れられた大国・日本』(海部美知 著, 2008; アスキー新書054、191p., 724円税別、株式会社アスキー, ISBN978-4-7561-5133-9)を読む。

 「マガジンアルク12」のp.04に‘英語はパラダイス鎖国*から抜け出すための手段です’(*:世界の中で一定の規模を持つ日本市場でビジネスができてしまうことによって、世界的な競争力を失ってしまうこと)の字句に興味を覚え、読むことにした。

 著者まえがきによると、‘本書における私の視点は、政府の政策や経営トップの戦略に対する意見ではなく、こうした「普通の日本人」から見てどうなのか、「普通の日本人」に何ができるのか、というところに置いている。’、‘ただ、広い世界で多くのつながりを持ち、自分の位置をなるべく正しく認識した上で、自分の生活がもっとよくなると思う方向に、一歩だけ踏み出してみたらどうか。私は、そんな「ゆるやかな開国」と、「自分のための軽やかなグローバル化」を目指すのがいいと思っている。’
 と、筋は鎖国−脱・鎖国(−開国)へと展開される。時代を反映したエッセイとなっている。

[覚え]
・一方、「格差社会」でお金がなくて苦しくて、どこがパラダイスだ、と異議を唱える人もいる。それもまた、生活実感である。・・・。「日本が住みやすくて不便を感じない」という生活感覚と、「お金がなくて苦しい」という生活実感の間に、奇妙な乖離がある。これが「パラダイス鎖国」に直面した日本人の姿だ(p.021)。

・「数の多いほうが勝ち」という「公式T」・・・。「グローバル・ブランドの確立と維持」という「公式U」・・・(p.046-047)。−しばらくこの語彙をキーワードとして話が展開される。

・しかし本当のところ、この本は、いったい誰に向けて書かれた本なのだろう(解説、p.190)。

 目次は以下のとおりである。目次に興味を持たれたら、まず立ち読みで内容を確認されたい。語彙が面白いので、目次に沿って読者自身が作文するのも、異なった視点が得られて、いいかもしれない。

はじめに
第1章 「パラダイス鎖国」の衝撃
 T 失われゆく「海外」の輝き
   「ハワイより温泉」−海外旅行に行かなくなった日本人/「Jポップ+邦画」対「洋楽+ハリウッド」/パラダイス
   鎖国は、いいのかいけないのか?
 U 『HEROES/ヒーローズ』に見る日本人
   孤高のマイノリティ、アジア人/ジャパン・バッシングからポケモンへーメディアに見る日本人イメージ/映画の   中の「アメリカのアジア人、日本人」/ヒロ・ナカムラの普遍性と特殊性
 V パラダイス鎖国・産業編
   携帯電話のパラダイス鎖国/「自己鎖国」に陥る携帯電話メーカー/電機産業全体が「内弁慶ビジネス」
第2章 閉じていく日本
 T 輸出は「悪」か?
    疾風怒濤の自動車産業における2つのグローバル化公式/「超」円高時代の第2次ジャパン・バッシング/
    「チープ革命」によるジャパン・ブランド崩壊と厭戦気分/新しいグローバル化の公式の不在、インセンティブ・
    システムの混乱
 U 閉じていく日本のカタチ
    国際競争力凋落の実態/大国の条件−国内市場が大きい日本/「ジャパン・ナッシング」現象/先進国の
    条件−健康で安全な日本/現代の大国ニッポンの姿
 V パラダイス鎖国という現実
    「パラダイス鎖国」現象の本当の問題
第3章 日本の選択肢
 T 21世紀の「ゆるやかな開国」
    ウェブによる情報革命/イノベーション・ベースの経済へ
 U 「豊かさ」の戦略
    孤高のマイノリティ、世界の中のニッポン/「果てしなき生産性向上作戦」2・0/「試行錯誤戦略」
 V アメリカに何を学ぶか
    アメリカは「パラダイス鎖国」の先輩/各種モデルが混在するアメリカ/「内なる黒船」とイノベーション・ベー
    スの経済/シリコンバレーの「厳しいぬるま湯」/広く自由な知の流通
 W 多様性の国を目指して
    ゆるやかな開国のイメージ/「内なる黒船」を量産する「ぬるま湯」/混沌を恐れるな/開国後の新しいグロ
    ーバル化公式
第4章 日本人と「パラダイス鎖国」
 T モーレツ社員でもなく、引きこもりでもなく
    「プチ変人」を積極的に育て、受け入れる/ぬるま湯を求めて「グローバル化」する/「ロングテール」を上手
    に利用する/「ハングリー」でない時代のインセンティブ設計/個人の戦略としてのグローバル化
 U 雇用慣行が日本人を変える
    捨てる神あれば拾う神あり/ベンチャーの「出口」/外部の頭脳をうまく利用する/レジュメを美しくする
 V 「脱・鎖国」の日本人
    それでも内なる黒船は必要/軽やかなグローバル化を選ぶ人々/「脱・鎖国」の新・日本人像とは
 あとがき
 解説  梅田望夫 

 
画像

                      私のパラダイス風景(本文と関係ありません)  
                      梅と椿と庭木の借景(090108)

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